欲しかったアナログアイテム編 試聴コメント:貝山 知弘 先生
HS-CF
HSR-AG
●HS-CF・HSR-AGの概要
CFRP素材で高CPを実現のヘッドシェルと5N純銀リード線
・HS-CFの素材はCFRP(カーボンファイバー・リンフォード・プラスティック)。4mmのCFRP(17層プリプレグ材)を金型で一体成型している。
ソケット部のアルミカップリングには樹脂を圧入し、コンタクトピンは金メッキである。
・HSR-AG
5N純銀線を2重絹巻絶縁した良質のリードワイヤーで、ロジウムメッキ端末処理がされている。
●HS-CF・HSR-AGの音を聴く。
・優れたバランスで自然な響き、素材の良さをフルに引き出す。
非常にバランスのいい再生音で、fレンジは十分に広いし、音の抜けがいい。
リード線が銀線なので再生前には、固有の音が出るかと思ったが、それは全くの杞憂だった。いわゆる「白っぽい音=銀線くささ」は全く感じられず、ごく自然な音色である。
オルガンが高鳴る時の興奮は非常に強かった。重低音の振動が直に身体を揺すり、響きはローエンド方向に深く沈みこんでいく。実に押し出しの強い低音で、力感も十分に出ている。
正直言って、鳴らす前には、見た目に細いケーブルからこれだけの低温が出せるとは想像しなかった。
PA-2075DR
PA-2075RR
●PA-2075DR/PA-2075RRの概要
PCOCC-Aのアームケーブル、端子部も新開発し信頼性を追求。
導体のポテンシャルをさらに高めるため、端末プラグを新開発。アームに接続する5ピンプラグ、RCAプラグ。それぞれコンタクトピンはロジウムメッキが施され、内部絶縁体はテフロンを使用。誘電率の低い素材を使い、伝送ロスを低減しようという正攻法だ。
ケーブルは(ラレルレイアウト・ステレオ・コアキシャル)、2本に同軸ケーブルで、導体断面積は0.5sq。フォノステージで扱う微小電流、電圧に合わせた数値設定だ。また、帯電や振動に強いハロゲンフリーシース。
●PA-2075DR/PA-2075RRの音を聴く。
スピード感にあふれて高分解能、対応度の広い自然で繊細な表現。
「サン=サーンス」では好ましく整ったエネルギーバランスで、低域の力感と伸びが印象的だった。低音では分解能をさらに向上させているが、その分オルガンの重低音の押し出しの強さは少し弱めている。
「カルミナブラーナ」の子供のコーラスは、一層鮮明さを増している。弱音の部分では、しなやかさと繊細さが絶妙のバランスで聴かれる。
「春の祭典」ではやや硬質で切れのいいサウンドの魅力が存分に味わえる。
ジャズボーカルは、実にしなやかさの極致。感情を抑えつつも、滋味に溢れる歌唱が、自然と心に染みてくる。
これだけ傾向の異なる様々なディスクを再生しながら、違和感を感じさせないところに、このケーブルの真骨頂がある。
表現の懐が広いケーブルとして、幅の広い層のアナログユーザーに推薦できるものである。
[ 2007年12月 2日 日曜日 ]